マンションリフォームあるいはマンションリノベーションが完了した後に、音の問題で悩んでいる方がいらっしゃいます。

下の階への生活音がかなり響いてしまい、トラブルになるようです。工事の前と生活が変わっていないにもかかわらずそうなってしまう・・・。

原因の一つとして考えられるのが、もともとの床板が防音直貼りフローリングだった際に、それをめくらずに、上から新しい床を貼ってしまう場合です。

防音直貼りフローリングというのは下写真のように床の裏側にクッション材が張り付いているフローリングのこと。

 

マンションでは一般的に使われていて、歩くとふにゃふにゃと柔らかいのですぐにわかります。

マンションのリノベーション・リフォームでは床を新しくすることが多いのですが、コストを削減するために、この床をめくらずに、そのまま上から新しい床を貼り付ければ、床を撤去する費用もなくなるし、防音性能も高くなる気がしますよね?

でもじつは防音性能が高まるどころかその反対に前よりも性能が悪くなるのです。以前よりも音が下の階へと伝わりやすくなる。

 

これは(財)日本建築総合試験所でも確認されています。上記イラストは「内装リフォーム工事における床衝撃音遮断性能確保の留意点」という業者向け説明会の資料。

マンションの床から下階への音の伝達というのは、実際に組み合わせた状態で試験をして初めてどういう性能を持つのかがわかるので、遮音性能がある部材を組み合わせればそのまま性能がよくなる、というものではないのです。

なので、たとえ新しい防音直貼りフローリングを貼るとしても、必ず、前の床は撤去して貼らないとダメです。

工事業者側にちゃんとした知識があればこういう問題はおきないわけですが、現実にこういう問題が起きてしまうということは、残念ながら一部の業者には床の防音に関しての知識が不十分で工事をしている可能性が高いんです。

撤去せずに貼って、後から下の階からクレームがきたら一番困るのは暮らしている自分自身です。

仮にやり直しをするとしても、生活が始まっている中でのサイドの床貼り替え工事は相当な負担です。くどいようですが、どれだけ予算がなくても絶対に上からは貼る工事はしないでください。