マンションって狭くない?

先日、名古屋市昭和区八事で工事中のマンションリノベーション現場に行ってきました。寒い冬でも陽射しがあるとマンションって本当にあったかいですね~。

まだ断熱補強をしていないのに、日中は本当に快適。春の完成に向けてこれからが楽しみ。

さて、こちらのマンションの大きさは約61㎡。今まで私たちが関わってきた中でも一番小さいです。

でも使いやすく、暮らしやすい工夫がいろいろと盛り込まれていますから、どんな住まいに変わるのか、こうご期待!

ちなみに私たちがこれまでに関わってきたマンションリノベーションの大きさはこの61㎡から約100㎡までとかなり幅があるのですが、一番多いのは70~75㎡位です。

坪数でいうとだいたい21~23坪位の大きさですね。

「え~そんなに小さいの~?」と一戸建て派の方は思うかも。ただ個人的には70~75㎡位の大きさの住まいって「ちょうどいい」くらいの大きさかな、と思います。

もちろん、大きければいろいろと空間に余裕ができるので、できることも増えるし、スペースも広く大きく計画できます。

でもその分、工事費は増えますから現実的には大きければいいというものでもないです。そういう意味でバランスがいいのが70~75㎡位かな、と。

一戸建てと違ってマンションの場合、壁構造のマンションでなければ柱のない広い空間の中でプランを考えることになります。

窓の位置が決まっていたり、ある程度水回り位置の変更にも制約があるものの、個室と収納に関しての大きさと位置がかなり自由に設定できるので、スペースを無駄なく計画しやすい面があるんです。

どういうことかというと、例えば木造住宅の場合、部屋の大きさを計画する際には小さいと4.5畳、通常は6畳、大きめで8畳、又は10畳というように、基本的な単位でスペースをとることになります。

マンションの場合、こういう畳数単位ではなく、センチ単位でかなり細かく部屋の大きさを調整することができます。

これにより、個室や収納などのスペースを、かなり無駄なく計画できるんですね。

・・・。

・・・例のごとく、とても説明がムズカシイ・・・。これ、うまく伝わってませんよねぇ・・・。

と、とにかく、マンションの場合、単純に戸建て感覚で大きさを比較するのはちょっと待って下さいね、ということが言いたいんです。

実際にリノベーションプランを見てもらうと、広告チラシに掲載されている一般的なマンションとは全く違う、暮らしやすい住まいに大きく変わっていることがよくわかります。

収納も多いし、LDKの広さや使い方もずいぶん変わっていてとても心地いい感じになります。

なので一面的な感覚でマンションを評価してしまい、マンションが持っている良さに気づけないのはとってももったいない、と思います。

この70~75㎡くらいの大きさで暮らす際には、「モノを厳選する」「モノを大事に使う」「必要以上にモノを蓄えない」ということがポイントになってくると思います。

モノとの関係を今一度よく考えてみる、ということですね。この大きさの住まいでモノがあふれないように暮らすことが「豊かな暮らし」なのではないか。

とはいえ、この大きさでは絶対に足りない、という方も当然いらっしゃいます。求めること、必要なことは人によって違いますからね。

それにあまりにシンプルにしすぎて生活しにくくなっては本末転倒ですし・・・。

シンプルが行き過ぎると、見た目の「おしゃれさ」が重視されがちです。ドラマのセットのような住まいだったり、店舗のような住まいだったり。

現実の暮らしのことをもう少しよく考えた上での選択ならいいんです。でもそうでないなら、そういうのは、言い方が悪いんですが、ちょっと後回しにして欲しいな、と。

そういうことが一番大事なことではなくて(いや、大事なんですけども)、自分たちが豊かに暮らすということの方が大事です。

じつはマンションリノベーションってそういう豊かな暮らしってなんだ?ということを考えさせられる家づくりだと思うんですね。

まだまだ多くの方にはなじみがない家づくりですが、暮らしやすくて快適で、過剰な負担になりにくいマンションリノベーションという家づくりをもっと多くの人に知って欲しいなぁ、と思います。