東海市太田川 A邸マンションリノベーション
2017年10月竣工
物件概要/南東角/1998年築/88㎡

3方が外部に面しているため、リビングは明るく眺望もよいです。ただ、元々の間取りはダイニングが使いにくかったり、外部に面している割には通風性もあまりよくなかったりとオーナーさんの今の暮らし方や状況とは合っていません。

そこで、ゆったりとしたLDK空間としつつ、動線も複数設けました。88㎡と大きい割にはあまり開放感もなかったので、より開放感が出るようにも配慮しました。

LD空間は3m×8mとかなり広いのですが、そこにキッチンスペースも開放的につながっているので、実面積以上に広々としています。

広すぎるとかえって落ち着かない感じになることもありますが、天井の杉板がぐっと引き締めてくれてとても落ち着きますね。

また、バルコニーにある植物への水やりに便利なスロップシンクを設置しました。LDに近い場所になってしまうので、雰囲気を損ねないように飾り格子で柔らかく目隠し。利便性は良いままに、見た目にもアクセントとなっています。

キッチン背面収納のさらに裏にあたる部分は室内物干しスペースに。目線を隠すようにしつつ、開放性もあるので小さなスペースなのに狭さも感じません。

マンションは意外と壁が多く、視線が横へと抜けません。

LDKのつながりがよい、スペース自体が大きくなった、視線が抜ける、動線が増えた、といった「視界と動きを横に広げるリノベーション」をすることで、横方向の開放感が非常に高くなります。

実は以前よりも天井高さが低くなっているのですが、それを全く感じさせません(これはオーナーさんも同意見)。住まいの雰囲気と暮らしの質が格段に上がったちょっと贅沢なリノベーション事例です。

開放的なLD空間。天井の杉板が落ち着いた雰囲気にしてくれる。

もとはサッシ間に間仕切り壁があり、奥は和室になっていた。

キッチンから見たダイニングスペース。幅広の杉板は木の「あたり」が優しい雰囲気になる。

LDKの全景。キッチンとLDのつながりがより開放感を高めているプラン。

キッチンをダイニング側から見たところ。南からの光が奥まで明るくしてくれる。

飾り格子はスロップシンクの目隠しも兼ねたアクセント。

スロップシンクはバルコニーに近い側に設置。使い勝手と見た目を考慮した設置方法。

出窓を軽快な感じで壁から支える。

リビングから見たダイニング。格子がスロップシンクをうまく隠している。

造作キッチンと造作背面収納カウンター。開放性と使い勝手と素材感がうまくマッチしている。

マンションとしてはかなり大きい玄関。鏡の効果もあってより広く。表情にムラのある黒い200角タイルとの相性もいい。

隣接住戸のバルコニーと視線が合うため、ナナメ格子戸で通風性とプライバシーを確保。

洗面へとつながる吊戸。開放すると北の洋室へと風が抜ける。

3面鏡タイプの造作洗面。カウンター下はオープンにしてシンプルに。

廊下に面する飾り棚はナナメにすることで壁の角にあたりにくくなる。